密集地に鮮烈なイメージを注ぐ

塚口歯科クリニック

2013年 新築 鉄骨造平屋建

大阪府東大阪市金岡1−14−5

TEL.06-6722-8111

http://www.tsukaguchi-dc.com/






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東大阪の弥刀という小さな駅。
塚口先生は幼少から住み慣れたこの地の医療に貢献すべく
外来 往診 訪問診療を行う歯科医院を計画しました。

敷地は人通りの多い道から奥に入るところです。
遠目にも興味を惹きつけ
わざわざ見に来てもらえるくらいの
インパクトが強い外観が必要だと思いました。
美術の関心も高い先生に喜んでいただける造形にて
まちなみに活気を与えたいものです。

高さと角度がバラバラな白い箱に角度をつけてならべ
内側に入り込む様子を想像してもらい
内部空間に期待を抱かせる
というストーリーを提案しました。

南の窓は住宅には良いのですが
患者の居場所が固定されるクリニックや商業施設では
直射日光ゆえカーテンやブラインドで遮らざるを得なくなり
開放感が消えるゆえ
狭く感じさせることにつながります。

窓をスリット状に絞り
適度な光量にて塊を分割させ
空間に浮遊感を与えることを考えました。
夜の外観ではスリットから光が漏れて
道との間に植えた灌木を照らし
まちに潤いを与えます。

内部の平面計画も
外部の影響を感じさせるものとしました。
診療室1 診療室2 X線室 受付スペースを囲む各ボックスを
外部の延長として内部にでてくる形態に則して
平行や垂直ではなく角度をつけて配置しました。
他の診療室やPC操作コーナーは
内部ボックスの相対的外部となる隙間に配置しています。
診療室を隔てる壁には小窓をつけ
先生が他の診療室を見ることができるように配慮しています。
ボックスにて見え隠れする変化を
街をさまようように楽しみ
来院の度に新鮮な発見ができるように
患者さんには空間の全容が
つかみにくく構成しました。

診療室Aは高天井のボックス内部を木目で囲い
先生お気に入りの真っ赤なチェアを配置しました。
スリット窓からはまちなみが垣間見られます。
正面下の窓の奥に設置されたミラーが
道路との間の植栽を映し
プライバシーを守りながら
潤いを内部に引き込みます。

隣の診療室は対照的に白一色で覆い
壁の一面にガラスタイルを貼りました。
出窓の底のガラスを覗くと
同様に植栽を見ることができます。
受付は奥のカルテ棚と一緒に
同じボックスにまとめました。
カウンター背後のロゴは
ミラー加工の透明樹脂の切り文字です。
スタンドライトと共に華やかなきらめきを放ちます。

診療を待つ方と会計を待つ方との
距離を離して配置し
人との距離感にて広く感じさせるようにしました。
キッズスペースも設けた待合からは
風にそよぐ樹木を楽しめます。

お年寄りも多い古い街なので
歯科診療以外にも
健康測定会イベントなども催しておられる先生。
地域住民の健康を願い、
充実した診療活動を送っておられることでしょう。






施工 株式会社 岩鶴工務店
構造設計 一級建築士事務所ステラジアン 原田順三
照明計画 株式会社ライト 坂東英輔
撮影  冨田英次

敷地面積 172.04㎡ 52.04坪
建築面積 114.49㎡ 34.63坪 
延床面積 112.02㎡ 33.88坪