楽しい街のランドマークを目指す

いぬい小児科

2013年 新築

大阪市西区北堀江2-8-13

TEL.06-6543-0307

http://www1.mediqube.com/inui/usr/pc/index.php



-商店建築 11月号増刊“Clinic & Pharmacy Design”掲載
-“Het architecture” 掲載
designboom 掲載
https://www.designboom.com/architecture/inui-pediatrics-clinic-hiraoka-architects-kitahorie-osaka-japan-07-19-2015/



大阪の中心にあるベッドタウン北堀江。
オフィスビルやマンションなど比較的高層の建物が多く
その1階にはカフェやブティックなどが点在します。
乾先生は長年このエリアのビル1階で
診察の評判を培ってきましたが
診察環境の向上にてより患者さんに喜ばれるように
近くに土地を購入しました。

地価も容積率も高い35坪の土地に2階建という贅沢なプランゆえに
すべてが凝縮されます。
2階はスタッフルームと院長室のみ。
1階にクリニックの機能をコンパクトにまとめ 
待合室も大きくありませんが
2階の窓を介して外部に開く吹き抜けとしました。

2階の構成要素をデフォルメしながら加工し 
天井にも凸凹をつけて隙間に照明を埋め 
待合室上部を無機的な鍾乳洞のように造形しました。
受付と近い距離でも患者さんが造形を見て上を向くことにより 
心理的な圧迫を感じないように配慮しています。

外観の造形にも斜めの要素を組み合わせ 
固い建物としてではなく 
生き物のような存在感を与えられるようにしました。
光沢のあるタイルが周囲を映しこみ 
まわりの建物より小さいながらも 
強く大きな印象を残す建物となりました。
あずき色は乾先生の好きな阪急電車の色を参照していますが 
ユニークでオリジナリティの高い視点を与えてくれる 
乾先生のパーソナリティが 
鮮烈表現されていると思います。
動物やキャラクターなどの可愛いもので構成されがちな
一般的な小児科医院のイメージではありませんが
小児科医院でなければ成立しにくい雰囲気になったと思います。
乾先生のお考え通りに
外部も内部も開いて街に活気を与えるランドマークとなりつつあります。
子供たちやお母さんたちに愛される建物となり
評判の高い診療をよりイメージアップできることを願っています。





施工 株式会社 徳岡工務店
構造設計 アン建築設計事務所 小谷正次郎
照明計画 株式会社ライト
撮影 セイリョウスタジオ 山田誠良
床面積 1階 67.68㎡ 2階 57.00㎡
延床面積 124.68㎡