住宅街に溶け込む風格ある本社ビル

株式会社 芝田化工設計 本社社屋

2018年 鉄骨造3階建

大阪府堺市堺区砂道町1-13-25

http://www.sks-eng.co.jp/

構造設計 木谷構造設計事務所 木谷正
設備設計 創健社設備設計   大森將大

施工   阿佐建築工務 株式会社

撮影   福澤昭嘉

第18回堺市景観賞(建築部門)受賞
Japan Brand Collection 2021 掲載
OFFICE DESIGN 掲載
JIA建築年鑑2021-2022 掲載

中庭のあるオフィス 平岡建築デザインのオフィス設計のファサード外観 住宅街の中で50余年、基幹産業の担い手としてプラント設計を行う会社の本社社屋の建替えです。
地域の中で生き続け、次世代へ継承し、災害時には近隣の避難場所になる堅牢な建物が望まれました。
建物は4mの前面道路からセットバックさせ、そこに植栽を施して近隣に憩いのスペースを提供しています。
周辺の住宅と高さを合わせ、3つのブロックに分けてボリューム感を軽減して、建物を孤立させることなく街並みに馴染ませました。

中庭のあるオフィス 平岡建築デザインのオフィス設計のファサード外観 道路面には窓を設けず、ブロック間のブリッジ部分となる中庭だけを、格子越しに外部道路に開く構成にしています。
その結果、適度な関係性を保ちつつ、互いのプライバシーへの配慮と開放性の両面が可能になりました。
ブリッジと中庭は、各々のブロックを物理的に繋げ、視覚的に威圧感を緩める装置として機能させています。
中庭に大きく解放されたワークスペースは、植栽が常に視界に入る環境にて緊張感を和らげ、ラウンジと打合せスペースは、技術者同士の交流を促し、気分を転換して新しい発想を呼び起こす基点となります。


外壁には、近隣への配慮として特殊加工で反射を抑えたアルミパネルを、幅と長さを変えながら自由な雰囲気となるよう張りました。
パネルは周辺の光を映し込み、天気や季節、時間によって、質感の変化を多彩な表情で映し出します。

中庭のあるオフィス 平岡建築デザインのオフィス設計のファサード外観
重厚で上品な質感と形態にて、パブリックな刺激も提供しながら地域に溶け込み、近隣と良好な関係を築いてきた会社の姿勢や風格を表現できたと思います。
外観 エントランス
外観 ルーバーとアルミパネル